【 thanks-SS.07-090801 】 『ディール急襲』第U部 第3章6話 「 野営地 」 終了時
ファレスの日記 1
近頃、預かり物と行動を共にする事が実に多い。
まるで年中無休の子守りでもさせられているような気分だ。そして、たいてい一人で喋くり散らしている預かり物は、こっちにも「もっと話せ」とタコになって怒るのだ。
しかし、改めて会話をするといっても、アレと話し合いたいネタなど、これといってない。趣味も違えば好みも違う。育った環境その他に接点等も、まるでない。ワタリなんかとの話題だと、置屋の女の話なんかが専らだが、コレにそれをしたところで、まったくもって致し方ない。というより、理不尽な被害に見舞われそうだ。なので、一方的にくっ喋る預かり物の話を、あくびを噛み殺して聞いているのが常なのだ。
そんなある日のことだった。いつものように、ブツ埋め立て用・小型赤シャベル持参で藪に入った預かり物が、いつになくご機嫌な顔で戻って来たから、なんの気なしに訊いてやったのだが、
「よしよし。いっぱい出たか?」
問答無用で、ぶっ飛ばされた。
何故だ。快食快便は全国共通、健康生活のバロメーターだぞ。
何が不満だ。あんなにすっきりした顔してたのに。
女ってのは、わからねえ。
お粗末さまでございました。 (*^o^*)
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