■ CROSS ROAD ディール急襲 第3部3章43
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永久の闇が、ほのかに輝く。
時が、容赦なく巻き戻る。
時が流れ、過ぎていく──
……全部、
思い出した。
あの時、すでに見ていたのだ。あの 《 あわい 》 の出来事を。
閉じこめられた物置から、壁を隔てたジャイルズの部屋へと、転がり出たあの時に。
あの彼の昇天も。彼が奈落に落ちるのも。
あの時、あの月読が、時空ごと払いのけた「人影」は、そう、他ならぬ、
この自分。
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