【 番外編2 INDEX 181201 】
エレーンのるんるん滞在記
【その1】
磁石の両極、 S極 と N極 が引っつくように、
今、彼がどこにいるのか、なぜか知ることができたから、
だから、そう、今回も、彼の居場所はすぐに分かった。
今彼がいる場所が、たとえ異界であろうとも。
あの日忽然と消息を絶った彼の気配を辿っていくと、光の先に"手"が見えた。
ああ、馴染みのこの気配。そう、まさしく
── 彼の手だ!
(はっ!? ちょっとあんた、ダメだったらっ!?) と、ぐにぐに押し返す「境界」が、お役目お努めメンツを賭けた猛反発を繰り出すも、そんな妨害ものともせずに
(どきなさいよっ!) と威嚇で押しのけ、彼を取り戻すべく手を突っこむ。
ああ、やっと彼に会える。
これで彼を連れ戻せる!
なのに、
なんで引っ張るかな!? このタヌキ!?
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