【 番外編2 INDEX 181206 】
エレーンのるんるん滞在記
【その2】
ごつん、とデコをぶっつけた涙目の膝詰めで抗議をしたらば、
異界との境界出口から全力で引っ張りあげてくれちゃったケネルは、
同じく正座の上目遣いで、しかし、理不尽そうにこう言った。
「……すまん。つい」
て、
あんた 「つい」 じゃないから!?
あわあわ涙目で這いつくばるも、
元のセカイとの境界は、しゅわしゅわ虚しく消滅していく。
「はい。時間切れ〜」 とあざ笑うように。
そして、あれよあれよという内に、しゅん……と完全に霧散した。
こっちのセカイとつながってた 唯一無二の帰り道がー!?
……ああ、もう、
なんてこったい、ケネルのばか。
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